安物のインナーを買って着てみたら、なんとなく着心地が悪かったり肌がちくちする箇所があったり。反対になぜか着心地がよくて、よく着てしまうインナーがあったり。いったい何が違うんだろう?実は肌への違和感を解消してくれる縫い方ってゆうのがありました。その名も、フラットシーマ。縫い目がフラットな4本針ミシンを使った縫製の仕方。快適な着心地を実現する縫い方です。縫い目の糸が4本並んでいるのが特徴なので、簡単に見分けれると思います
なんとなくフラットシーマについてざっくり知りたい、という方はこの理解で大丈夫だと思います。ここから先は、ウンチクの内容になりますが、インナーを選ぶときに見るポイントが変わるので、最後まで読んでいただけるとありがたいです。フラットシーマについて詳しく解説
服は基本的に布を糸で縫い合わせられます。当然そこには縫い目があり、凹凸が生まれ、着心地に違和感を感じてしまいます。フラットシーマは6本の糸を4本の針で縫い合わせます。そのときにフラットな縫い目(シーム)ができるので、フラットシーマと呼ばれます。服の裏側の縫い目に違和感を感じず、肌に優しく快適な着心地なんです。
フラットシーマは何に使われる?フラットシーマで縫われるのは水着、ラッシュガード 、Tシャツなどが多いです。主に肌に直接触れるような用途のものですね。Tシャツにも使われるのですが、それはけっこうこだわって作られたものになるので、たまにしか見かけません。とても非効率な縫い方なので、脇下の部分だけフラットシーマになっているものが多いです。縫い目のほとんどをフラットシーマで仕上げているTシャツを見かけたら、それはとてもこだわって作られた、デザイナーの思いがこもった良いTシャツだと思います。
誰が開発した?フラットシーマミシンは1962年に、アメリカのユニオンスペシャルという会社が開発しました。デニムやアメカジに詳しい方は聞いたことがあると思いますが、ジーパンの裾のチェーンステッチで有名な、あのユニオンスペシャルです。
(フラットシーマとは関係のない話ですが、ユニオンスペシャルのミシンで縫われたチェーンステッチのアタリは独特のうねりがあり、それじゃないと嫌という人もいます。)しかし現在は生産を終了しているので、国内のミシンメーカーが開発した4本針ミシンを使うのが一般的です。
メリット。着心地がいい、何度も書いていますが、縫い合わせる生地と生地が平らな状態で縫製されているため、縫い目が平ででゴロつかず、とても良い着心地です。フラットシーマは4本のステッチで縫い上げるので、とても強度の高い縫い方なんです。表も裏も凹凸が無くフラットな状態で仕上げる特殊縫製と、一度に4本のステッチで縫い上げる強度の高さが特長です。
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